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【事 案】 住宅メーカーの設計と似た建物を他社が無断でつくった場合、著作権法上の損害賠償請求は認められるか?

【結 論】 造形美術としての美術性を具備しているとはいえず、認められない。(最判H16.9.29)

 これは高級注文住宅についての争いでしたが、単に外観が似ているかどうかという商業ベースの話ではなく、当該設計が建築の著作物にあたるかどうかが問題となりました。

 裁判所は、建築の著作物というためには、居住用建物としての実用性や機能性とは別に、独立して美術的鑑賞の対象となり、建築家・設計者の思想や感情などの文化的精神性、造形芸術としての美術性を備えている必要があるとしました。したがって高級注文住宅とはいえ、工業的に大量生産される場合には実用品に近いので建築の著作物にはあたらないということです。

 他にも文字の自体やロゴマークのデザインなど、著作権や著作者人格権などに関する類似の争いがあります。出願行為が必要な商標権とは異なり、著作権は制作した時点で自然に与えられるという違いがあります。著作権侵害だと主張できるのは、丸写し(デッドコピー)の場合は別としてなかなか難しいと思われます。

当事務所がお手伝いします商標権侵害に基づく行為差し止めの申し入れ、合意書作成