全画面で読む     全画面を閉じる
【事 案】 外国人を雇ってマンガを描かせたところ著作権は自分にあると主張しはじめた、外国人の主張は認められるか?

【結 論】 事実上雇用されていた場合には、外国人の主張は認められない。(最判H15.4.11)

 職務著作といわれますが、法人名で著作物を公表する場合、作成の時に雇用関係が認められれば著作権は法人にあると著作権法で定められています。したがって、特別な契約をしていなければ一般的に著作権は会社に帰属することになります。そこでこの事案では、当該外国(China)人を雇用していたといえるかどうかが争点になりました。

 原審にあたる高裁は、形式的に雇用契約が認められなかったとして外国人に著作権を認めましたが、最高裁はこれをひっくり返し、事実上の雇用関係があったとして製作会社に著作権を認めました。
 この事案では外国人が観光ビザで来日したにも関わらず、来日直後から製作会社のオフィスで作業し、従業員宅に居住し、給料支払い明細書も受領していたとのことでした。そのような場合には、外国人は製作会社の指揮監督の下にあったと判断したわけです。

 昨今は外国人の雇用が増加していますが、なかにはダメ元で信じられないような権利を主張してくる輩もいます。会社の技術やノウハウをきちんと保護するには、従来にも増して注意が必要です。
 これまでなら当然だと見過ごされてきた慣習であっても油断はできず、きちんとした雇用関係を結び、就業規則に明記するなどして脇を固めておくことが大切です。

当事務所がお手伝いします雇用契約書の作成、勤務状況の調査、製作物帰属の合意書作成